2008年12月6日〜7日
国道141号から本沢林道を使って車で行けるところまで行き、できるだけ温泉までの歩く距離を短縮して時間を稼ぎ、今日中に天狗岳までと調子のいいことを考えていたのだが、我々の前を走っていたタクシーが登山者を乗せたまま戻ってきた。
完璧な凍結道路で、スタッドレスタイヤでもチェーンでも全く無理とのこと。
地元のベテラン運転手さんがそう言うのであるから、俄か雪道ドライバーの我々ではどうしようもない。
本沢温泉に電話したら、稲子湯ルートで来てくださいとのこと。
計画より歩行時間がかかるので、早くも天狗岳登頂を断念し、温泉のんびり山行に切り替わった。
稲子湯に車を置き、そこから歩き。みどり池あたりでは少し吹雪いていた。お昼にはかなり早かったが、しらびそ小屋のメニューにあったうどんとラーメンを冷えた体が非常に欲したので、早くも大休止。元気を付けて本沢温泉を目指した。
温泉までは、殆んど樹林の中の歩行である。急登も無く、アイゼンも必要ない。(沢沿いで一部凍っているところもあるので、軽アイゼンはいいかも。)
小屋に着いた。さっそく目指したのは、日本最高所にある野天風呂。小屋の人が、筵を貸してくれた。なぜかというと、野天風呂には脱衣場も囲いもない。要は着替えるために筵を敷いて、その上で裸になるということ。
結論から言うと、この時期に本沢温泉の野天風呂は止めたほうがいい。
勇気を出して裸になり、湯船に飛び込んだものの、寒くて寒くてお湯から出られない。お湯といっても熱くない。はっきり言ってぬるい。髪の毛や眉は真っ白。筵の上に脱いだ服や下着は、氷のように冷たくなっている。
筵は一人が立つのがやっとなので、一人ずつ悲鳴を上げながら湯からあがった。体は拭かないでいきなり裸体に布を巻きつける感じで服を着た。
最後に凍ったパンツが1枚残されていた。あまりの寒さに、パンツを履くことができなかった先輩のものだった。
内風呂は女性と男性が時間差で入浴だが、女性陣も仲間だったので、時間を譲ってもらい熱々の温泉に飛び込んで生きながらえた。
本沢温泉
夏沢峠から
硫黄岳と朝陽
本沢温泉から
夏沢峠への道
みどり池と天狗岳
風邪を引かずに
全員無事下山。
本沢温泉